第19回〜老後の幸せのために、腸内フローラを美しく。

 

 

生まれつき、腸が強い人、弱い人がいますね。

 

ちょっとくらい暴飲暴食をしてもびくともしない胃腸を持った人がいるかと思えば、子供の頃からお腹を壊しがち、緊張するとすぐに胃腸に来る、刺激物を食べるとお腹が痛くなる…

 

そんな胃腸の弱さに悩んできた人も多いでしょう。

 

これらは腸そのものの強度だけでなく、腸内細菌の状態にも左右されます。

普段から腸内細菌を整えることで、鍛えることができるのです。

 

若い頃は肌にハリやツヤがあり、気づきにくかった人も、年齢を重ねるにしたがって、胃腸の不調がすぐに肌に出るようになっていませんか。

 

丈夫な胃腸は、健康の源。

天賦の才能のように、得がたく貴重なものです。

 

しかし、重要なのは腸内細菌のバランス

 

健康的な90歳代の腸内フローラは、30歳代と見分けがつかないほど似ているそうですよ。

 

 

 

腸内フローラの乱れが糖尿病を引き起こす?

健康の源は食事。バランスよく、よく噛んで食べていますか?

 

生活習慣病の代表格、糖尿病。

それを患う患者さんは、腸内環境が乱れているそうです。

 

集まった腸内細菌が、お花畑のように見えることからそう呼ばれる、腸内フローラ。

 

人の腸内細菌全体の数は全細胞の数より多い約100兆個で、その数は人によっての違いは大きくありません。

 

腸内フローラは、腸内の微生物生態系で健康を維持するために、とても大切な体内のエコシステムとして機能しています。

 

しかし、善玉菌20%、悪玉菌10%、日和見菌70%のバランスが、糖尿病をはじめ肥満、高血圧、炎症系の疾患の方は乱れているそうです。

 

腸内フローラが乱れると、筋肉や脂肪組織、肝臓などで慢性的な炎症を起こしたり、血糖値を下げるインスリンの分泌が低下したりすることが分かっています。

 

炎症が長引くと、体にさまざまな悪影響を及ぼすので、腸内フローラを整えることはとても大切なのです。

 

 

糖尿病患者の方に厳しい食事制限が指導されるのは、脂肪の多い食事が腸内フローラを乱すからです。

腸内フローラが正常なら、糖尿病を予防できます。

 

糖質の量を抑え、バランスの良い食事を摂ること。

また、規則正しい生活や、ストレスをなるべく避けることも大切です。

 

 

 

具体的に、何を食べれば良いの?

食事内容を丸ごと変えるのは大変。まずは「プラス1品」にトライしてみては?

 

腸内フローラが全身の健康に与える影響は大きく、もうこれは一つの臓器だと捉える医師もいます。

 

その6割以上は毎日の食事の影響で変化するそうですから、何を食べるかは本当に大切。

 

 

ここで、詳しく食べ物の話をしましょう。

まず、善玉菌であるビフィズス菌のエサになる、オリゴ糖や食物繊維をしっかり摂ること。

 

オリゴ糖は、玉ねぎやごぼう、アスパラガスなどに多く含まれています。

食物繊維や野菜やキノコ、納豆、海藻などに豊富ですね。

 

最初は面倒に感じるかも知れませんが、いつもの食事に玉ねぎのマリネ、ごぼうの煮付け、納豆などをプラス1品、常備しておくと楽でしょう。

乳酸菌豊富なヨーグルトをデザートにするのも良いですね。

 

また、いっそ主食を変えてしまうのはいかがでしょうか。

食物繊維の豊富な全粒穀物を取り入れるのです。

白米より玄米、雑穀米。

白いパンでなくライ麦やオーツ麦などの入ってた茶色い歯応えのあるパン。

最近は種類も豊富でとてもおいしいものがたくさん出ていますよね。

 

玄米や雑穀米、全粒粉のパンなどは、白い主食たちより歯応えもあり、噛めば旨味も増すため、少ない量でも満足感が高く、ダイエット効果も期待できます。

 

食べ過ぎを防ぐことで胃腸を守り、よく噛むことで消化も助けられ、一石二鳥です。

 

いつも決まったものばかり食べるのではなく、旬の魚や野菜を摂ったり、たまには普段食べないメニューを選んでみたりして、さまざまな食材を食べることで、腸内フローラはより豊かになります。

 

色とりどりの腸内フローラは、健康維持に役立ちます。

四季折々の食事を楽しみながら、腸内にお花畑を育てましょう。

 

 

 

認知症にも腸内フローラが関係している!?

腸の影響は、脳にまで及ぶのです

 

最近の研究では、肥満や糖尿病だけでなく、認知症にも腸内フローラの乱れが影響していることが分かっています。

 

認知症の患者さんを調べると、日和見菌の一種・バクテロイデスが少ないことが報告されたのです。

 

逆に、バクテロイデスが多い人は、そうでない人と比べて認知症の罹患率が10分の1ほどだそうです。

 

バクテロイデスは、日和見菌と考えられていましたが、腸管免疫に良い作用をもたらしている可能性があるとされ、これを増やすためにはやはり善玉菌を増やす食生活をすることが必要とのこと。

 

実は、太りやすい体質の人にはバクトロイデスが少ないことも分かっています。

バクトロイデスはフィルミクテスと呼ばれる細菌と並んで体内に多い日和見菌ですが、高カロリー食を食べるとフィルミクテスが増えるそうです。

 

つまり、カロリーコントロールをして痩せることが、バクトロイデスを増やし、認知症の予防にもつながることが分かってきたわけです。

 

 

腸活をすることは、本当にありとあらゆる面で有効なのですね。

腸内環境を整えることがダイエットになり、糖尿病や認知症まで予防するとなれば、見直さざるを得ませんね。

 

 

善玉菌を増やしましょう。

そのための近道は、プロバイオティクス(vol.1 知ってるつもりで意外と知らない乳酸菌を摂取すること。

 

ヨーグルト、乳酸菌飲料、漬物、納豆などのビフィズス菌、乳酸菌を含む食品を毎日食べること。

 

もちろん、乳酸菌サプリメントを飲むことでも同じ効果を期待できます。

ご自身のライフスタイルに合わせて欠かさないようにしてくださいね。

 

 

今回は、いつになく深刻な病気のお話をしてしまいました。

 

若い読者の方には、いまいち身近に感じられず、ピンと来なかったかも知れませんね。

 

しかし、腸を大切にすることが、こんなに重大な生活習慣病や脳障害まで防げることを、若いうちから知って良い習慣を身につけておいていただきたく、ご紹介いたしました。

 

ストレスの多い昨今ですが、おいしく楽しく、バランスの良い食事をしてください。

 

外に出にくい時代ですが、工夫して適度な運動を取り入れ、ストレスを溜めないように過ごしてください。

 

 

また次回も、元気にお逢いしましょう!