第22回〜腸活の基本は、正しく食べること。

 

 

 

あなたは「腸活」をしていますか?

 

その効果を感じていますか?

 

腸活が必要なのは、お通じに悩んでいる人。

それは言うまでもありませんが、実は太りやすい人、花粉症の人、お肌の調子が良くない人、何となく気分が沈みがちな人、ストレスを感じやすい人にも、ぜひ今すぐ始めていただきたいのです。

 

 

腸の不調は、全身と心の不調にも直結するのですから。

 

 

 

腸内に棲む、あなたの味方たち。

 

あなたの腸内フローラは、お元気ですか?

 

ヒトのお腹の中には7~9mの小腸と、1.5mほどの大腸があり、小腸は十二指腸、空腸、回腸。

大腸は盲腸(虫垂とも呼ばれます)、結腸、直腸に分かれます。

 

その長い長い腸の中に、いわゆる常在菌が100兆個も棲んでいます。

その重さ、なんと約1.5kg!

 

腸内には、あなたの心身の健康を守る大家族が、こんなにもたくさん暮らしているのです。

 

全部で1000種類もいるというこれらの腸内細菌を「腸内フローラ」と言います。

 

これらの細菌は、常に連携を取り合い、体内の環境を整え、絶え間なく新たに生まれたり便となって排泄されたりしています。

健康な成人の大便のうち80%は水分、残る20%のうち1/3が食べたもののカス、1/3が腸内細菌、1/3がはがれた腸粘膜です。

 

「食べたものがうんちになる」と思われていますが、髪が抜けたり古い角質が落ちたりするように、体内で剥がれ落ちた古い組織も、便となっているのですね。

 

そして、古い角質が落ちずに新しいものが生まれにくくなると、肌の透明感がなくなりカサカサと荒れてゆくように、体内の組織入れ替えが滞ると、あちこちに不調が現れるのも当然ですね。

 

 

 

 

大人の体も、食べたもので作られる。

 

カロリーオフのつもりで栄養控えめになっていませんか

 

成長期の子供の体を作るのは、毎日の食事。

 

それに対し、もう身長も伸びきって完成された大人の食事は「燃料」みたいなもので、今さらそれらが「組織になることはない」と思っていませんか?

 

確かに、成長期の子供ほど、食べたものが直接骨や肉を作ることはないかも知れません。

でも、前段でお話しした「うんちに占める食べ物のカスの割合」を考えてみてください。

 

全重量のたった6~7%程度とは、なんだか妙に少ないと思いませんか?

それ以外は、すべて体に吸収され、組織の一部と入れ替わり続けているということです。

 

だから、どんなもので自分の体を作っていくか、ていねいに考えて食べていただきたいと思います。

 

 

たとえば、すべての組織の材料となるタンパク質をしっかり摂らなければ、肌は荒れるし髪は抜けます。

 

筋肉も衰え、骨折もしやすくなります。

 

貧血になったり、細菌・ウイルスにも感染しやすくなります。

 

 

若い頃は、痩せたければ食べる量を減らし、カロリーを控えればよかったかもしれませんが、年齢を重ねて同じことをすると、肌や髪が衰えかねません。

 

 

きちんと体の組織を作り働かせる栄養を、毎日摂るようにしたいものですね。

 

 

 

 

ビフィズス菌のピークは授乳期。

 

糖質過多に気をつけて、ビフィズス菌を積極的に摂りましょう

 

体づくりにもっとも大切な栄養素は、タンパク質。

大人もお肉やお魚を、しっかりと食べる必要があるということです。

 

しかし、ここでひとつご注意いただきたいことが…。

 

タンパク質を摂りすぎると、腸内の環境は悪化するんです。

タンパク質には窒素が含まれ、これが悪玉菌のエサになるからです。

 

 

腸内には、善玉菌と悪玉菌と日和見菌が棲んでいて、その割合は健康な人で2:1:7

 

この、7割を占める日和見菌は、数が多い方の味方をするので、悪玉菌が増えると腸内環境は悪くなってしまうというわけです。

 

ヒトが大腸の中に持っている善玉菌、ビフィズス菌の量は、授乳期をピークにどんどん減少します。

 

もうすでに、足りなくなっているかも知れません。

 

 

じゃあ、どうすれば良いの?!

 

ここで強い味方になってくれるのが、自身が善玉菌の代表格である「乳酸菌」なのです。

 

 

 

 

将来のために始めよう。毎日貯菌!

 

乳酸菌は、毎日貯菌することが大切です

 

腸内に乳酸菌を送りこんで、善玉菌の数を増やせば、数が多い方の味方をする日和見菌は善玉菌側について、悪玉菌が棲みつくスペースを狭め、増えにくくしてくれます。

 

このときの腸内フローラは、色とりどりの花が咲き乱れているような美しい状態です。

 

この花を枯らせて、虫食いやしおれた花ばかりの状態にならないよう、しっかりと栄養をあげたいですね。

 

 

乳酸菌やビフィズス菌は、直接免疫調節機能にはたらきかけますので、花粉症などのアレルギー症状を起こす、免疫システムの暴走も改善してくれます。

 

ただし、貯金と違って腸活の「貯菌」は、摂取した乳酸菌が腸内にとどまらず時間と共に排泄されて行きますので、毎日摂り続けることが大切です。

 

花に水やりをするように、自分の花畑をお世話する意味で、とても重要なのです。

 

食事で摂りづらいときは、サプリメントを活用してはいかがでしょうか。

乳酸菌サプリメントは、習慣化するととても安心です。

 

 

 

 

乳酸菌にも、エサやりを。

 

サプリメントはオリゴ糖入りがオススメ

 

乳酸菌は腸内環境を整えますが、乳酸菌のエサになるプレバイオティクスを一緒に摂ることで、より効果を期待できます。

 

プレバイオティクスとは、主に食物繊維、オリゴ糖など。

 

食物繊維の中には「水溶性食物繊維」と「不溶性食物繊維」がありますが、便秘にお悩みの方は便を柔らかくしてくれる水溶性、便の量を増やし腸をしっかりと動かしたい方は「不溶性」を摂ると良いとされます。

 

善玉菌を増やすのは、水溶性食物繊維です。

 

サプリメントで摂る場合も、プレバイオティクスであるオリゴ糖を含むサプリメントを選ぶと、さらに良いでしょう。

 

また、腸のはたらきをコントロールするのは自律神経ですので、適度な運動と休息、疲れやストレスを溜めない生活も重要です。

 

自分に合ったストレス発散法を見つけたり、深呼吸して体をリラックスさせたりすることも、きちんと行ってくださいね。

 

 

コロナ禍で、不安やストレスを抱えていらっしゃる方も多いと思います。

 

特に守るべき家族がいたり、責任ある立場で仕事をしている方は、ご自身の張り詰めた状況に気づけないまま疲れを溜めてしまいがち。

 

たまには映画や本に没頭したり、ちょっと贅沢なお取り寄せグルメを堪能したり、楽しく心をほぐす時間を持ってみてはいかがでしょうか。

 

 

では、次回もまた、腸活に役立つ情報をお届けします。

どうぞお楽しみに。