第8回〜私に合う乳酸菌、どう見つけよう?

 

 

この「すらっとちょう美人コラム」ももう8回目。

ずっと読んでくださっている方は、かなり乳酸菌や腸活に詳しくなられたことでしょう。

 

今回は、より深い内容になります。

なにしろ乳酸菌の種類にまで言及しますから。

 

乳酸菌サプリや発酵食品を摂ることは、それだけで体に良さそうですから、多くの方が毎日の習慣にしています。

でも、それがご自身の体にどう効いているかと言われると、

 

「なんとなく気休めに…」

 

「食べないと不安でお守りがわりに…」

 

と、続けていると言う方も案外多いのでは?

 

今日は、あなたに合う乳酸菌とは?というお話です。

 

 

親子・兄弟姉妹でも違う!? 腸内細菌は遺伝しない

 

外見はそっくりな家族でも、腸内細菌は異なります

 

ヒトの腸は、生まれるときは無菌状態だってご存じですか?

産道を通るときにお母さんの持つ菌の影響を受け、生まれてから親など周囲の人と触れ合うことで、さまざまな細菌に感染します。

 

そうして生後約1年ほどで、1000種1000兆個以上の細菌で構成された、その人独自の腸内細菌が決まります。

 

身近な人の腸内細菌のバランスに似てくることは多いのですが、それは遺伝によるものではないのです。

 

こうして構成された腸内細菌の種類とバランスは、食生活や生活習慣の影響で多少変化するものの、腸内洗浄でもしない限り、基本的に生涯変わることがありません。

 

その腸内細菌は、食べ物を分解してわたしたちのエネルギー源にしてくれたり、空気や食べ物とともに取り込まれた有害な病原細菌の増殖を防いだりして、わたしたちの健康を作り、病気から守ってくれています。

 

 

有名な話ですが、それらの腸内細菌には「善玉菌」と「悪玉菌」と「日和見菌」があって、2:1:7の割合を理想のバランスとして存在しています。

 

善玉菌の代表格は、ビフィズス菌や、乳酸菌のフェーカリス菌、アシドフィルス菌など。

腸の運動をスムーズにし、お腹の調子を整えます。

わたしたちの健康にとって、いちばんたいせつな菌です。

 

 

そしてウェルシュ菌などの悪玉菌は、腸内で有害物質を作り出します。

 

悪玉菌は、脂質や動物性タンパク質を好み、増えすぎるとお腹の調子が崩れます。

 

 

日和見菌は、その時々で善玉菌と悪玉菌の優勢な方に味方します。

 

だから、常に腸内を「善玉菌優勢に保つ」必要があるのです。

 

 

動物性タンパク質は窒素を含むため、食べるとそれが悪玉菌のエサになり、一時的に悪玉菌が増えます。

そのとき「乳酸菌」を外部からしっかり摂って善玉菌を増やしておくと、悪玉菌が増えてもバランスが乱れないため、腸内の環境は良好に保たれるのです。

また、ここで自身の身体に合わない乳酸菌を摂っていると、うまく腸内環境に馴染まないために、折角の乳酸菌も「バランスを保つ助け」にならず、腸内環境が乱れる原因になるといわれています。

 

 

腸内にとどまれる細菌は常在菌だけで、食事やサプリメントで摂った乳酸菌は長く体内に止まってくれることがありません。

ですから、毎日コンスタントに摂取することがたいせつ。

 

そこで、身体に合っていない乳酸菌を摂り続けると、腸内環境が改善されるどころか、人によっては逆効果になることも!

 

日ごろ摂っている発酵食品やサプリメントに不安のある方は、違う種類の乳酸菌を2週間くらいずつ試して、ご自身の腸に相談してみてください。

もしかしたら、今よりも腸が「そうそう!これこれ!」と喜んでくれる乳酸菌が、他にあるかもしれません。

 

 

 

乳酸菌は、「動物性乳酸菌」と「植物性乳酸菌」の大きく2種類。

 

多種多様な乳酸菌を摂ることが理想ですが、毎日は難しい…

 

乳酸菌には2種類あります。

牛乳など動物性のものを発酵させている、チーズやヨーグルトなどが動物性乳酸菌。

漬物や大豆など植物を発酵させている、すぐき漬けや納豆、味噌などが植物性乳酸菌。

 

 

日本人は、昔から漬物などの発酵食品を食べてきたため、今も植物性乳酸菌のほうが合うとの研究報告もあります。

 

もし、毎日ヨーグルトを食べているけれど、正直効いているのかどうか実感がない……という方は、納豆やお味噌汁などの植物性乳酸菌を摂ってみてください。

 

体が求めているのは、そちらかもしれません。

 

 

また、ヨーグルトでもさまざまな種類がありますね。

最近は、菌の名前を明確に打ち出している商品もたくさんあります。

そういった商品を一つずつ一定期間ずつ試すのも良い方法です。

 

なんとなく体に良さそうなイメージだけで、フルーツヨーグルトや飲むヨーグルトを習慣にしている人は、要注意です。

これらの製品はヘルシーイメージと裏腹に、糖質が多く含まれているものが多いため、体脂肪を増やす原因になりやすいのです。

理想は無糖ヨーグルトをそのまま食べること。

 

 

難しければ、ハチミツやジャムを少量加えたり、ラカント等天然の甘味料、腸内細菌のエサになるオリゴ糖で味付けして食べてください。

 

 

 

「乳酸菌」は、生きて腸に届かなくても、意味はある?

 

あなたにぴったりの乳酸菌が、必ずあります

 

乳酸菌関連商品の中には「生きて腸に届く」とうたっているものがたくさんありますね。

 

確かに、乳酸菌には生きたまま腸に届かない、いわゆる死菌もたくさんあります。

ですから、生きたまま大腸にまで達してくれる乳酸菌は、ぜひ積極的に摂りたいものです。

 

しかし、だからと言って死菌は摂っても意味がないのかと言うと、実はまったくそんなことはないのです。

死んだ乳酸菌も、腸内細菌を活性化させるために必要なのです。

 

プレバイオティクスと呼ばれるのですが、大腸にいる良い菌たちの栄養源となり、増えるのを助けてくれる、重要な役割を果たすからです。

プレバイオティクスになるものは、死菌のほかに食品もあり、現在までにプレバイオティクスとして認められている食品には、各種オリゴ糖、食物繊維の一部があります。

 

 

やはり、野菜がたいせつということですね。

野菜多めのバランスの良い食事、主に和食が、腸内の環境を整えてくれるということがよく分かります。

 

分かりますが、忙しい暮らしの中で、

 

毎日バランスの良い和食を作るのは大変!

 

外食ばかりでは不経済!

 

そんなときは、サプリメントの出番です。

 

 

これからは、なんとなくサプリを選ぶのでなく、2週間続けてみて以前の状態と比較したり、成分の違うサプリメントを試して比べてみたりして、ご自分の腸が喜ぶ成分が何かを見つけてみるのも良いかも知れません。

 

1日や2日で結果が出るものではないので少し大変ですが、本当に相性の良い“MY乳酸菌”を見つけたら、

貴方の「腸」が変わるかも知れませんよ!

 

 

人によって全然違う、常在乳酸菌の種類と割合。

お腹の中の微生物だから取り出して見ることもできませんし、何が足りなくて何が過剰でバランスを崩しているのか、分からないから難しいですね。

でも、毎日の暮らしの中にビフィズス菌や乳酸菌を積極的に取り入れて、その種類にも少し注意してみると、あなたにジャストフィットな食品やサプリメントを見つけられるかも知れません。

 

腸を快適に保って、暮らしをもっと輝かせるために、次回も乳酸菌と腸活のお話をお届けしますね!